葬儀では、必ず準備しなければならない故人の写真。突然、大切な方を亡くされてしまった場合、急いで写真を探さなければいけなくなります。
しかし初めてのことで、どんな写真を選べばいいのか、そもそも持っている写真の中に遺影に使えそうな写真がないなど、お困りになる方も少なくないでしょう。
そこで今回は、遺影写真を選ぶ方法と葬儀中の写真撮影についてなど、葬儀の写真にまつわるお話しをいたします。
遺影とは？
遺影とは、葬儀で祭壇の中心に飾られる生前の故人を写した写真です。参列者は遺影を見て生前の元気だった姿を思い出し、故人を偲びます。また葬儀後、仏壇などに飾る場合もあるので、故人の生前の姿を思い出せるような素敵な写真を選ぶといいでしょう。
葬儀で飾る遺影を選ぶ方法
遺影を選ぶ際は、なるべく故人の人柄が思い出せるような写真を準備しましょう。いつも笑顔が絶えない方だったのなら笑顔で写っている写真を選んであげると、参列者もその笑顔と一緒に故人とのやりとりを思い出しながらお見送りができるでしょう。
カメラ目線で、輪郭がくっきり写っているもの
葬儀の最中、遺影を見ながらご遺族や参列者はお別れをします。故人としっかり向き合えるように可能ならば、カメラ目線でしっかり顔が写っていて、輪郭がはっきりしているものを選ぶと写真を引き伸ばした際もきれいな仕上がりになります。
背景や服装
背景は青やピンクなど単色のグラデーションが多く使われます。葬儀社や写真店でサンプルを見せてもらいましょう。最近では、写真の背景をそのまま使用する方も増えていますので、背景に問題なければそのまま加工せず、遺影として使用することも可能です。
服装は、一般的にはスーツや着物姿ですが、必ずしもそうである必要はありません。わざわざ加工してまで着させる必要はなく、故人の好きだった服や、よく着ていた服のままでも問題ありません。
遺影の撮影時期
できる限り新しい写真を選びましょう。お亡くなりになる1年前から5年前くらいの間のもので、元気な姿が写っている写真を探してみてください。最近の写真がない場合は、若い頃の写真でも問題ありません。親戚やお友達が写真を保管してくれていることもありますので、いい写真が見つからない場合は、確認してみるといいでしょう。
フレーム、写真のサイズ
遺影写真のサイズに決まりはありません。ご遺族が好きな大きさで作成可能です。写真のサイズは「四切サイズ」と「L判サイズ」の2種類が一般的でよく選ばれます。2種類をセットで作成してくれる葬儀社もありますので、サイズの参考にしてください。
フレームについても、黒の漆塗りが一般的でしたが、最近はどんなものでもいいという流れになってきました。葬儀社でも、さまざまなものを準備しているので、故人に合ったものを選んであげましょう。
たくさんの写真の中から選ぶのが大変ということもあるでしょう。その場合は、今後も仏壇などに飾るものですから、ご遺族のお気に入りの1枚をぜひ選んでみてください。
通夜までに写真を準備する
遺影は通夜までに準備しなければいけません。通常亡くなってから通夜まで1日かかりますので、それまでに葬儀社から遺影写真について質問されることがほとんどです。
写真の加工については、葬儀社により異なりますが、早いところだと数時間で仕上げてくれるところもあります。時間のかかるところもありますので、早めに提出しましょう。どこかへ出かける際には、遺影のことだけを考えるのではなく、思い出作りのためにも写真を撮っておくことをおすすめします。
事前に自分で写真を撮影しておく
最近、終活をする中で遺影写真を準備する方が多くなっているようです。その需要に対応する遺影撮影をしてくれる業者も増えました。
業者によってサービス内容はそれぞれですが、丁寧なカウンセリングをして、ヘアメイクや服のコーディネートなども対応してくれるようです。自分の好きなように撮影もできますし、すべてプロにお任せでも大丈夫です。
もちろん気になる点があれば、画像修正も可能ですので、お気に入りの1枚が手に入ります。
葬儀中の写真撮影
葬儀中の写真撮影についても気になる方は多いことでしょう。最近は、スマートフォンで手軽に写真撮影が可能となったため、葬儀中に写真撮影をする方がいらっしゃいます。その光景を見て、葬儀で写真撮影をしてもいいものなのか、疑問に思うかもしれません。
基本的には、葬儀中に写真撮影をしても問題はありません。しかし、写真撮影をして欲しくないご遺族の方もいらっしゃいますので、写真撮影をする場合は、事前にご遺族や葬儀社へ確認をした方がいいでしょう。また、撮影の許可が出たら、他の参列者に迷惑がかからないようにフラッシュやシャッター音には十分に注意して撮影してください。葬儀の記録をしたいご遺族の場合は、プロの写真家に撮影を依頼することもできますので、事前に手配しましょう。
まとめ
今回は、葬儀に飾る遺影写真を選ぶ方法や、葬儀中の写真撮影についてお話ししました。大切な方との突然の別れはとても辛いものですが、悲しみに暮れている最中、写真を準備するのはとても難しいものです。
終活の一環として自分の死と向き合う時間をつくり、事前に遺影写真を準備することも考えてみてください。「株式会社花セレモ」では、さまざまなご要望にお答えできるよう、ご準備しております。遺影写真をはじめ葬儀のことでお困りの際には、お気軽にご相談ください。
